元捕虜の訪日記録 |
日本政府招聘によるオーストラリア人元捕虜とその家族の来日
(2013年9月30日~10月7日)
2013年9月30日~10月7日、日本政府による豪元捕虜4人とその家族4人の日本への招聘事業が行われました。今回で4回目の招聘となります。
4人のうち3人は泰緬鉄道で使役された後、日本へ、もう1人はニューアイルランド島で捕虜となり、日本に送られました。全員が90歳以上という年齢的ハードルや複雑な感情を乗り越え、はるばるやってこられた皆さんでしたが、各地であたたかな歓迎を受け、多くの日本人と交流し、実り多い旅となりました。
来日された皆さんのプロフィール
チャールズ・エドワーズさん(Mr. Charles Arthur Edwards)95歳 |
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ビクトリア州 |
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ジョージ・ディクソンさん(Mr. George William "Peter" Dixon)90歳 |
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クイーンズランド州 |
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アディ・ロックリフさん(Mr. Adye Glen Rockliff)91歳 |
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タスマニア州 |
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アレキサンダー・ホワイトさん(Mr. Alexander White) 92歳 |
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ニューサウスウェールズ州 |
旅程
9月30日(月)
成田に到着。
10月1日(火)
午前:江戸東京博物館を見学。午後:駐日豪大使を表敬訪問。
10月2日(水)
<午前:外務省表敬訪問>
岸田文雄外務大臣から、この招聘が日本に対する和解と両国の友好に資する等という言葉を受けました。それに対し元捕虜4名からは、戦後70年が経過した今、日本政府の招待で訪日できたことを嬉しく思う。日豪の友好関係が更に強化されることを望む等の発言がありました。詳細は外務省HPに。
【外務省記者発表要旨】 外務省ウェブサイト >>Link
岸田外相を表敬訪問 |
<午後:東京で市民交流会>
それぞれの体験談を語っていただきました。会場からは鋭い質問も。
詳細はこちらのページをご覧下さい >>Link
市民との交流会(東京) |
10月3日(木)
<午前:横浜英連邦戦死者墓地訪問>
オーストラリア区でオーストラリア大使館による厳かなセレモニーが行われ、元捕虜の1人1人が献花しました。故国への生還を果たせなかった戦友たちの墓碑を前に、様々な思いが去来したことでしょう。
英連邦戦死者墓地にて |
<午後:フリータイム>
横浜みなとみらい付近の散策を楽しみました。
3グループに分かれ、それぞれのゆかりの地を訪問、地元の人々や子どもたちから温かな歓迎を受けました。詳細はこちらのレポートをご覧下さい。
・ディクソンさんの奈良訪問 >>PDF
・ホワイトさんの広島訪問 >>PDF
・エドワーズさんとロックリフさんの大浜(山陽小野田市)訪問 >>PDF
10月6日(日)
<京都>
霊山観音を訪問しました。霊山観音に向かう車内でPOW研究会のモートンが霊山観音について、そして何故そこに死亡連合軍捕虜の名簿があるかは謎である等を説明。到着後、立派な皮表紙のついた死亡者名簿が金庫から取り出され、皆さん、それを1ページずつ丹念に見ておられました。同じ部隊の人の名前を見つけると、万感こみ上げるものがあるようでした。カードを熱心に見ている人もありました。その後一行は清水寺などを観光しました。
10月7日(月)
午後、皆さんは関西空港から元気に帰国されました。
エドワーズさん・ロックリフさんと大浜周辺の住民たち | ディクソンさんと奈良市立椿井小学校の子どもたち |
ホワイトさんと広島市立幟町小学校の子どもたち | 京都・霊山観音にて |